俳優と声優
声優とはもともとラジオドラマに出演する放送劇団に所属する者を指した言葉であったが、テレビ時代になって、新劇系の俳優がユニット出演という形で吹替の仕事をアルバイトでするようになったため、自らを役者だと自負している年配の新劇系出身者の中には声優という言葉で呼ばれることに不本意だとして嫌がる者もいる。例えば、ベテランの大塚周夫と長男大塚明夫[要出典]は、声優と俳優と区別して声優と呼ばれることに強い難色を示しており、同様のことは納谷悟朗や井上真樹夫、山田康雄、野沢那智、野沢雅子[要出典]、らが述べている。
その一方で、ラジオの仕事からキャリアをスタートした放送劇団出身の中には高橋和枝のように声優と呼ばれることに抵抗がない者もおり、若山弦蔵のように舞台に立ったことがなく、声の演技を専門にして来た者もいる。若山は吹替時代になってから参入した新劇の俳優の多くが片手間で声の仕事をやっておりそれが腹立たしかったと声の仕事を本職としていた放送劇団出身者との意識の違いを語っている。神谷明は、かつては声優呼ばわりされることに抵抗があったが、仕事を続けるうちに声優という言葉に誇りを持つようになり、「声優でなく俳優」といったところで、実際に生計を立てているのは声の仕事ではないかという声優呼ばわりを嫌がる当時の風潮へ批判的な旨の発言を行っている。
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日本で声優の専業化が進んだ理由は第一にラジオドラマ全盛期にNHKと民放が自前の放送劇団(NHK東京放送劇団など)を組織して専門職を育成したこと、第二にテレビの普及期はソフト不足のため、海外製映画、海外ドラマが大量に放送されて、声優による吹替の需要が増大したこと、第三にアニメブームにより最初から声優専門の演技者を志望する者が増えたためだと考えられる。